D・W・グリフィス
今日はこちらを観ました。
- 出版社/メーカー: パイオニアLDC
- 発売日: 2002/10/25
- メディア: DVD
- クリック: 2回
- この商品を含むブログ (20件) を見る
今日はこの中から「アメリカン・ジーニアス」と
「散り行く花」を観ました。
ちなみに「国民の創生」はずっと前に観たことがあります。
「アメリカン・ジーニアス」は、
D・W・グリフィス
(1875〜1948年 サイレント映画期に活躍した天才監督)の生涯を辿った
1970年制作のドキュメンタリー映画です。
「映画芸術の父」「巨匠」「天才」など
賞賛と栄誉を欲しいままにしていたグリフィスですが、
活躍できた時期は非常に短く、
その生涯のほとんどが不遇であったのを知って驚きました。
特に晩年はお金にも困り、悲惨だったようです・・・
- 出版社/メーカー: アイ・ヴィー・シー
- 発売日: 2003/06/20
- メディア: DVD
- クリック: 4回
- この商品を含むブログ (18件) を見る
今から90年近くも前(1919年公開)に
これほど完成度の高い映画が撮られていたとは・・・・・。
解説書によると、グリフィスが
フェイド・イン、フェイド・アウト、二重露出、マルチ画面なども含め
クローズアップからカットバックに至るまで、
ほとんどすべての映画技法を完成させたのだそうです。
正に「映画芸術の父」と呼ばれるにふさわしい人物ですね。
1つ1つのシーンがまるで芸術的な絵葉書を見るかのように美しく、
詩情と暴力という両極を併せ持った
非常に心を打つ作品だと思います。
主演のリリアン・ギッシュは本当に凄かった・・・
名女優と誉れ高いギッシュですけれども、
セリフの全くないサイレント映画でも
これほどすごい演技ができるものなのかと改めて感嘆してしまいました。
可憐で抒情的ではかなげなその魅力と、
虐待をする父親に怯える痛々しいまでの名演・・・。
特に、父親に「たまには笑ったらどうだ!」と怒鳴られ、
涙を流し怯えながら手の指で口の端を持ち上げ
無理矢理微笑むシーンは、強烈に印象に残りました。
この12歳の少女の役を演じた時、
ギッシュは実に25歳だったそうです。
(プロフィール上は1896年生まれとなっていますが、
本当は1893年生まれなのだとか)
さすがに、サイレント映画だからこそできた配役でしょうけれども・・・
「サイレント映画だからできた」という突っ込みどころはもう1つ。
白人俳優が中国人の役をやっていることです(^^;)
美男俳優リチャード・バーセルメスが、メイクで目を細く吊り上げて
無理矢理中国人をやっています。
”悪意の眼”という別の中国人役なんて、
どう見たって白人そのまんまでした( ̄〜 ̄;)
今日はいい映画を観ることが出来て良かったです。
グリフィス映画では、次は「東への道」を観てみたいと思っています。
こちらのギッシュの名演ぶりも有名ですし、
中国人メイクをしていないリチャード・バーセルメスを観るのも
楽しみです(^^)