封印作品の謎
かっぱさんやoldbooksellerさんが勧めておられたこの本が
今日アマゾンから届きまして、読みました!
- 作者: 安藤健二
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2004/09/01
- メディア: 単行本
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彼がゲームをやっている間にさっさと先に読んでしまいました。
へっへっ(`▽´) �堯複圖悖圈砲❹棔爾�
大変面白くて、一気に読んでしまいました。
著者のかたは
「私自身はこの本で取り上げる作品の
特に熱心なファンというわけではない。
作品の中身ですら執筆前には、知らなかったものも多い。」
と書いておられますが、私もいわば同じ立場というか
ウルトラセブンや怪奇大作戦を見て育ったわけではなく、
取り上げられている作品に対して
特別な思い入れがあるわけではありません。
それゆえ、「この作品が封印されてしまった真の原因は?」
「実際に抗議したのは一体誰だったのか?」
「なぜ制作側はこのような対応をしたのか?」など
まるで謎解きを読む感覚に似たような感じで、
グイグイと読み進んでいきました。
ちなみにこの本に取り上げられている「スペル星人」のお話の映像も
「怪奇大作戦」のお話の映像もうちにあるそうです(ーー;)。
ブラック・ジャックの「植物人間」が収録されている巻も
5冊くらいあります(ーー;;;)
早速どれか見てみようと思います。
この本の中で引用されていた手塚治虫さんの言葉が印象に残りました。
ブラック・ジャックの連載終了について、
ファンクラブの会誌で漏らした言葉だそうです。
あまりにも制限や制約の多さに、描きようがなくなったこともあります。
いつぞやのロボトミーの事件は、明らかにミスによるものでしたが、
その他にも、いろんな団体や組織から、これを描いてはいけない、
あれを描いては困る、という抗議がいろいろ来て、しまいには、
ブラック・ジャックは、ただのケガをなおす救急医師みたいな
立場になってしまい、病気はほとんど扱えなくなってしまったからです。
抗議はおもに描かれた病気の患者さんとか、医者、肉親などからですが、
中にはマンガとはいえ、でたらめを描かず真実の話を描け、
などという抗議もあって、ほんとうに描きづらくなったことはたしかです。
もちろん、作り手側は作品を作り出すときに
様々な配慮を持たなくてはならないと思います。
でも「ブラック・ジャック」をきちんと読めば、
生命の尊厳や人間愛をうたった作品だということがわかりますし、
こういった素晴らしい作品を描きづらくさせてしまうのは
かえって良くないというか残念なことではないかと思うのですが・・・。