「永遠のマリア・カラス」を借りて観ました。
不世出の偉大なるソプラノ歌手、マリア・カラスの晩年を
フィクションを混じえて描いた映画で、
監督はカラスの盟友でもあったゼッフィレッリです。
まあ面白かったのですけれども、
主演のファニー・アルダンにどうしても違和感を
感じてしまって・・・。
歌手としても女優としても超越していたカラスのような
人物を演じるのは、どんな名女優でも非常に困難で
あろうとは思いますが。
ゼッフィレッリはストラータスとドミンゴ主演で
オペラ映画「椿姫」を撮っていますが、
そもそもこのオペラ映画もカラスの生前に彼女主役で
撮りたかったらしく、
「私はカラスのようにはできないわ!」と
主演のストラータスを嘆かせたそうですが。
今回の映画の中でも「カルメン」をファニー・アルダン
演じさせていますが、
「カラスで撮りたかったんだろうな・・・」という思いを
つくづく感じさせます。
本当に、カラスの舞台姿がフィルムにほとんど
残されていないのは、大変に残念なことです。