真葛香山の香合


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今日やっと、先日放映された「美の巨人たち」真葛香山の回のビデオを見ました。
本当にすごい・・・(T−T)
焼き物の超絶技巧ぶりに、ただただ圧倒されるばかりでした。
だって土をこねて形を作っても、それを火で焼いたら
形が変わっちゃうわけですもんね!?
そして使う土によって変形する率が違ったり、
同じ作品の中でも部分によって乾燥する速度が違ったりするので
焼き物でこのような作品を作ることは本当に大変なことなのだそうです。
それらを計算しながら(そして恐らく幾度も失敗しながら)
このような作品を作り上げていくその執念!



このような作品群はもう二度と現れないのでしょうね・・・
香山は、このような動植物をリアルに再現した緻密の極致のような造作を
本当はずっと作り続けたかったそうですが、
いかんせん手間がかかり過ぎて(1つの作品を何年もかけて作ることもあったそうです)
どんどん入ってくる注文をさばくことができません。
一時期は50人も抱えていた職人達を食べさせていくためにも
このような作品を作り続けることはやがて断念せざるを得ず、
より多くの作品を作れるよう量産品を生んでいくことになります。
ところが晩年、重い病気を患い自らの死期を悟った香山は、
自分の持つ技巧を後世に残したいと、
もう一度超絶技巧の作品に挑戦しました。
それまで培ってきた自らの技をすべて注ぎ込み、
文字通り命を削りながら上記の蟹の水鉢をたった一人で作り上げ、
その1ヵ月後にこの世を去ったのだそうです(1842〜1916年/享年74歳)。


宮川香山の名前は長年忘れ去られていたのですが、
先日当店でも売れたこちらの本

帝室技芸員 真葛香山

帝室技芸員 真葛香山

この本の著者の田辺哲人さんというかたが
海外にも散逸している真葛香山の作品を収集なさっており、
この本が出版されたことによって
香山の名前が日本でも再認識されるようになってきたのですね。
明治時代の日本にこれだけものすごい陶芸家がいたんだぞということを
世に知らしめた氏の功績は、本当に意義のある大きなものだと思います!
絶対いつか、これら「超絶技巧」の焼き物を実物で見てみたいです!!


ところで量産品のほうだとは思いますが、
真葛香山がうちにも1つだけあるのです!Σ(゜Д゜;)
先日玩古屋さんにお譲りいただいた物なのですが、
気を使って随分安くお譲りいただいたようで大変恐縮しております(;T◇T)
どうもありがとうございました、大切にさせていただきます!
これは香合なのかな?
上記の超絶技巧の焼き物とは全然雰囲気が違って
小さくて(手のひらサイズ)地味な作品ですけれども、
象嵌でこれだけ緻密な細工はやはりすごいのだそうです。



表面。あじさいが描かれています。



裏面。印を調べたところ、明治末期〜大正初めくらいの作品のようです。


すごいなあ、すごいなあ!大切にします、ありがとうございます!!


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