銀幕の女王 グロリア・スワンソン
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ただいま、グロリア・スワンソンの自伝を読んでおります。
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グロリア・スワンスン(1899-1983)は、
おもにサイレント映画期の1920年代に活躍した女優です。
今よりもはるかにスターがスターらしかった当時、
スクリーンの中のみならず私生活でも桁外れの豪華絢爛を極め、
銀幕の女王としてハリウッドに君臨しました。
自伝を読むと、最初の夫であり俳優のウォーレス・ビアリーとの
耐え難い結婚生活のことや
(自伝を信じるとするとビアリーはずいぶんひどい男ですね・・)、
ジョセフ・P・ケネディ(ケネディ大統領の父親)との不倫関係のことなどが
赤裸々にというか率直に綴られています。
今までグロリアの映画は「サンセット大通り(1950)」しか見たことがなかったので、
自伝を読んでいてぜひ彼女の全盛期の頃の映画を見てみたい!と思い
DVDで「男性と女性(1919)」を見ました。
監督は、彼女を育てスターダムにのしあげたセシル・B・デミルその人です。
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あまりきれいだなあと思ったことがなく、
いまいちその魅力がよくわからなかったのですが、
実際にスクリーンを見てみると納得!
その圧倒的な存在感に釘付けになってしまいました。
本当は小柄な女性だったらしいのですが非常に大きく見え、
顔立ちも姿も実にゴージャス!
演技力もしっかりしていて、この映画の時はわずか20歳だったそうですが
とてもとても・・・もっと年上の貫禄たっぷりの女性に見えました。
ちなみに相手役のトーマス・ミーアンの重厚な二枚目ぶりも素敵でしたねえ。
しかしそれにしても、当時大スターとして栄華を誇ったグロリアの作品も、
アマゾンでDVDを検索したら引っかかったのは
51歳の時のカムバック作品「サンセット大通り」を除けば
この作品のみだったというのは・・
何とも寂しいというか時代の流れの残酷さを感じてしまいます。
さて、彼女が後年主演した「サンセット大通り(1950)」、
これはなかなか強烈な作品です。
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今や世間に忘れ去られたサイレント時代の大女優、
ノーマ・デズモンド(グロリア・スワンスン)は、
サンセット大通りにある荒れ果てた大邸宅に
かつて大監督であった執事(エリッヒ・フォン・シュトロハイム)にかしずかれ、
過去の夢に生きていた。
そこへ若いシナリオライター(ウィリアム・ホールデン)が転がり込む。
ノーマは彼に脚本を書かせ、再び映画界へのカムバックを夢見るが・・
という、正にグロリア自身をオーバーラップさせる役どころで、
実際ワイルダーは彼女を念頭に置いて執筆したのだそうです。
しかも執事役のシュトロハイムも本当にかつての監督(兼役者)で、
奇才と称された人でありました。
また、セシル・B・デミル監督が本人役で出演し、ノーマのことを
「10代の時の彼女は本当に素晴らしかったんだ・・」と語ったり、
一瞬ゲスト出演している老バスター・キートンは主人公に
「蝋人形のようだ」と言われたり・・・と、
「よくこの人たち映画出演オーケーしたなあ! ガクガク(((;;゜Д゜)))ブルブル」
と思わずにはいられない、かなり痛烈な映画なのであります・・
けれどもグロリアはこの脚本に見事に応え、鬼気迫る迫真の名演を残しました、
これぞ女優魂と言わずして何と言えましょうか!
少なくともこの映画がある限り
グロリアの名前は後世にも語り継がれていくことでしょう。
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